かなりマニアックなスコーピン70系の変態記事です。
(スティーレSSは左右両方のボディーがスコーピオンと違い、互換が少ないので省きます。)
まず、それぞれのスペックから
スコーピオン70
重量 全モデル共通190g
スプール 重量約15.2g 5000円
ノーマルギア、ハイギア、エクストラハイギア
糸巻き量 12lb 100m(実際は90mぐらい?)
ハンドル長 全モデル共通 42mm
ハンドル重量 20.2g
ブレーキ NEW SVSインフィニティ
ギア素材 ピニオン、ドライブ共に超高強度真鍮(ドラグサウンド無し)
ドラグ素材 カーボンクロスワッシャー(大)
ボディー素材 ハンドル側・樹脂 SVS側・ベアリング部/アルミ 外装/樹脂 本体アルミ
スプール受けベアリングサイズ 左右共に外径10内径3厚み4
定価27000円
スコーピオンBFS
重量 全モデル共通重量165g
スプール 重量8.9g 9000円
ノーマルギア エクストラハイギア
糸巻き量 8lb 45m
ハンドル長 全モデル共通42mm
ハンドル重量 20.2g
ブレーキ FTB
ギア素材 ピニオンギア・超高強度真鍮 ドライブギア・超々ジュラルミン(ドラグサウンド付)
ドラグワッシャー カーボンクロスワッシャー
ボディー素材 ハンドル側・樹脂 FTB側・ベアリング部/アルミ 外装/樹脂 本体アルミ
スプール受けベアリングサイズ 左右共に外径7内径3厚み3
定価35000円
NEW炎月
重量 HG215g・PG210g
スプール 重量16.2g 5000円
ハイギア、パワーギア(マイクロモジュールギア)
糸巻き量 PE1号 200m PE1.5号 150m PE2号 100m ナイロン2.5号 100m ナイロン3号80m (糸巻き量はNewステファーノ参照)
ハンドル長 全モデル共通 51mm
ハンドル重量 32.4g
ブレーキ NEW SVSインフィニティ
ギア素材 ピニオン、ドライブ共にマイクロモジュール超高強度真鍮(ドラグサウンド付)
ドラグ素材 カーボンクロスワッシャー
ボディー素材 ハンドル側・メタル SVS側・ベアリング部/アルミ 外装/樹脂 本体アルミ
スプール受けベアリングサイズ 左右共に外径10内径3厚み4
定価30000円
全てのリール共通だったのは色は違うけどボディーフレームはアルミで同じ(本体に記載してある番号も同じ)
BFSのフレーム重量
スコーピオンのフレーム重量
炎月とスコーピオンはSVS側のサイドプレートは色違いで共通(色以外で違いがあるなら教えて欲しいレベル)
BFSとスコーピオンのハンドルも色違いで共通
スコーピオンとBFSの同じギア比であればピニオンギアも共通
炎月とBFSはドラグクリックの仕組みやパーツは同じ
炎月とBFSはボディー側のドラグワッシャーも共通
ボディー側のドラグワッシャーはスコーピオンのみ少し大きい。
ハンドル側のドラグワッシャーはギア比が違うと互換なし(一部未確認)
ドラグ締め付け時にバネの役割をするドライブギア座金がスコーピオンには搭載されていないのでドラグの締め付けが少し急な感じになる。
スコーピオン内部構造(ドライブギア座金無し)
炎月内部構造(ドライブギア座金有り)
確認できたギア互換
炎月ギア→スコーピオン
BFSギア→スコーピオン
BFSギア→炎月
炎月ギア→BFS
面白いことにスコーピオンギアを炎月やBFSに入れることはワンウェイクラッチの位置関係で不可能でした。
画像は右がBFSのもの、ワンウェイクラッチが本体フレーム側に寄っている為スコーピオンギアを搭載できない。
BFSと炎月のギア重量
BFS
炎月
炎月とスコーピオンのギア重量(ドラグユニットごと)
マイクロモジュールギアと通常のギアの差
確認できたスプール互換
炎月スプール→スコーピオン
スコーピオンスプール→炎月
SVSユニットごと炎月スプール→BFS
SVSユニットごとスコーピオンスプール→BFS
BFSのユニットごと炎月やスコーピオンに入れようとすると、本体Bカムレバー押サエ板のビスに接触する為不可能。
本体Bカムレバー押サエ板のビスをBFSと同じ皿ねじにすれば可能。
ハンドル側のサイドプレートは炎月のみアルミで重いが剛性感あり。
BFSとスコーピオンは同じ重量ながら軸受けのベアリングサイズが違うので全く同じではないが重量はほぼ同じ。
と、まぁ、だいたいのスペックと互換はこんなもんです。
現在、いのすけがしている改造の紹介。
(当然ですが、改造は自己責任でお願いします。)
BFSに炎月のHGギアを搭載。
これにはピニオンギア(1000円)ドライブギア(2000円)ハンドル側ドラグワッシャー(500円)
とドラグ力UPにスコーピオンの本体側ドラグワッシャー(500円)
合計4000円で完成
HGでマイクロモジュールギアの少し重いスコーピオンBFSの完成。
スコーピオンXGにBFS XGのギアを搭載。
これにはドライブギア(2000円)とドラグユニットのパーツNo.35〜40(合計1300円)と
スタードラグ座金2枚(200円)
合計3500円で完成(使い込んでいる状態ならピニオンギアの交換も必要)
スコーピオンノーマルギアにも同様にBFSのノーマルギアを搭載。
軽くてドラグ音があるスコーピオンが完成。
炎月にはスコーピオンの本体側ドラグワッシャー(500円)を採用。
ドラグ力が少し強い炎月が完成。
ちなみに、すべてのスコーピオン70系リールに言えるのでが、
本体に一箇所ベアリングを追加できます。
クロスギア軸のハンドル側に一箇所(外形7内径4厚み2.5)のベアリングが追加できます。
追加したところであまり差を感じないところなので、耐久性重視で追加はしていません。
今回スコーピオン系で不満に感じた所というと、
ハンドル調がすべて同じ。せめて、ギア比別選択をしてほしかった。
そして、ベアリングの個体差が激しい!ということ。
買ってすぐにベアリングのコロを感じる個体が多かった。
だいたいはピニオンギアを支えている2個のベアリングのどちらか、もしくは両方が悪い。
もっと最悪は、炎月に搭載されいた軸受けのベアリングが両方共ダメという新品リールもありました。
最近のシマノは新品状態でもベアリングが悪い状態のリールが多く、個体差が激しい。
TURIGUYAのお客様でも個体差の違いで悩まされている人がいます。
自分みたいに知識がある程度あれば何処が悪いかわかり、すぐバラバラにして改善することはできますが、
だいたいの人はこっちのリールは巻き心地が良いけど、こっちのリールはコロコロするなど、大まかな感じしかわかりません。
特に、マイクロモジュールギアやサイレントチューン(スコーピオンは非搭載)のスプールはベアリングのコロをすごく感じやすい仕様です。
ぜひ改善をお願いしたい!できれば昔のAR-Bに戻していただきたい。
シマノリールは買う前に何個か触って状態の良いリールを買うことをお勧めします。
しかしながら、今回のスコーピオン系は完成度が高い。
あまり使用している人はいないみたいですが、コスパも含め、総評価的に文句なし。
外部調整幅の大きい新型SVSのブレーキの効き具合、Xシップの巻きの強さ。
そして、私の小さい手で持ちやすい丁度いいボディーサイズ。
飛距離も充分。スプール糸巻き量も12lb100mあれば十分。(しかしながら深溝スプールも欲しい)
そして、黒アルマイトされたBFSギアの軽さやFTBブレーキ。
メタルハウジングされた炎月のマイクロモジュールギアのシルキーな感じやPEラインとの相性が良いスプール。
どのシリーズも使用用途次第ですごく使える。
純正状態で欲しいと思うのは、、、
スコーピオンにドラグクリックの採用と深溝スプールの追加
BFSにハイギアの追加
炎月とBFSのドラグ力UP
ぐらいです。
深溝スプール以外はほとんど改造して改良していしまいましたが、、、
純正でできる改造はこんなもんです。
あくまで改造は自己責任でお願いします!!
さらなる改造には、、、、
アベイル社から社外パーツが発売されいます。
スプールも含めドラグノブやメカニカルブレーキキャップなど→スコーピオン70系スプール
アベイル商品はTURIGUYAウエストでも受注できますので欲しい方はぜひ相談してください!!
実はすでに手元にあるのでアベイルスプールのインプレはまた後ほど、マグネットブレーキの場合と、SVS移植した場合を比べたいと思います。